おばちゃんプロレス、通称「おばプロ」を見てきた

リアルタイム 5/16 ペルー
歩き疲れた。明日も山登り。

5/7
iPhoneのことは忘れて、夜行バスでポトシからラパスへ移動。確かBs.40(約600円)。道が悪く、途中ひどい乗り物酔いにかかり、危うく地球の裏側で醜態を晒すところだった。朝目覚めるとちょうどお天道様もお目覚め。そのままiPodくるり「グッドモーニング」をかける。夜行バスに乗るといつも聞いてるなあ。

「夜行バスは新宿に着いたよ 予定より30分早く 冬の真夜中のようさ」って歌詞も、眠たげな歌声も、まどろんだサウンドも本当に早朝にぴったり。珈琲があればなお良いが。そんなかんやでボリビアの実質的首都ラパスに到着。憲法上の首都はスクレという街なのだが、政治経済の中心はこのラパスである。街は坂道が多く、標高もまだまだ3600メートル低度あるので移動が大変。ひとまず地球の歩き方にも載っているHostal Austriaに到着。確かドミ1泊Bs.40(約600円)。宿にいた日本人の方々と市場に昼食を食べに行き、その後はひとり別行動(はぶられた訳ではない)。ラパス名物ケーブルカーに乗って坂の上の街El Altoに向かう。

この街を訪れて理由は2つ。ひとつは盗難品が並ぶ通称「泥棒市」。もうひとつが、おばちゃんプロレス、通称「おばプロ」である(後述)。泥棒市では、盗まれたiPhoneがあるんじゃないか、とマック赤坂の当選と同程度の確率の希望にかけてみたが、もちろん見つからず。逆に人が多すぎて、また何か盗まれることの心配しかしてませんでした。泥棒市にすぐに飽きたので、丘の上からラパス市内を見下ろす。

時間が来たので、プロレス会場に乗り込む。おばプロは名前の通り、おばちゃんが参加するプロレス。しかもただのおばちゃんではなく、民族衣装を着た普通のおばちゃんっぽいのがプロレスをするのである。Bs.50(約750円)。

数試合行われるが、内容はワンパターンではっきり言って茶番。しかし、滑稽な感じは伝わるので一見の価値あり。ちなみに、おばちゃんだけでなく、男も参加する。外が暗くなって来たので途中で抜け出し、ラパスの夜景を拝む。


さらば愛しの我がiPhone

リアルタイム 5/11 ペルー
クソまずいサンドイッチを食べながら

5/6
スマートフォンが出た手の頃、iPhoneというのはどうしても鼻持ちのならない存在であった。所詮意識他界系のおもちゃだろ、と斜に構え、ガラケーをやめてからもずっとandroidを使っていた。しかし3年前、別名電動式カイロことアローズからiPhone5cに、理由は忘れたが変えることにした。驚いた。なんという電池持ち。写真も綺麗!発熱もしない!使いやすい!ジョブズ万歳!と手首がちぎれんばかりの掌返しをきめ、それから今まで、途中落として画面がバキバキに割るという修羅場もあったが、肌身離さず持ち歩いた。沢山の旅行を一緒に過ごし、沢山の思い出を共にしてきた。

そんなiPhoneが盗まれた。

場所はボリビアポトシ。鉱山ツアーを終えて宿でゴロゴロしていると、突然外で大騒動。祭りが始まったのだ。どうやらこの数日は、乾季の始まりを祝うお祭りが模様されているらしい。意表をつかれたが、これを写真に収めないわけにはいかない!と大慌てで外へ出る。人々の熱気と楽器隊の迫力、花火の喧騒。凄まじいエネルギーだ。一眼を取り出し、人ごみの中で写真を取ることに熱中する。どうせだからiPhoneで動画も撮ろう!と思ってポケットを探る。あれ、ない?おかしい、上着の左のポケットにいれてチャックを締めていたはずだ。落としたわけはない。ということは、

盗難

されたのだ。そういえばさっき人ごみの中で不自然に体を寄せられたような。バッグや後ろポケットを探してもない。そうなのだ、盗まれたのだ。急いで近くの交番に駆け込む。

自分「iPhoneスラれたんだけど」
警官「どんまい。盗難証明書は出してやるから諦めろ」

ハナから期待はしていなかったが、どうやら横浜が日本シリーズに進出してソフトバンクを四タテするくらいの可能性しか、取り返してもらえる見込みはないようだ。しかし、この盗難証明書、海外保険の保障の申請に必要になるのでとても重要。丁重に鞄にしまい込んで、とりあえず宿に戻る。悔しさと絶望感。まああんな鉄の塊どうでもいいや、と思いたいがそうもいかない。とりあえず今回の敗因をまとめてみると、

1 人ごみへの油断
こっちにきてから、インドや東南アジアのような人ごみにほとんど出会っておらず、若干の油断が生じた。

2 祭りが重なった
たまたま滞在期間中に一年に一回の祭りが重なり、ほとんど発生しない人ごみができた。

3 焦り
祭りが急に始まったので、焦って写真を取りに行き、冷静さを失っていた。

4 上着の選択ミス
普段はスリ防止用の上着(ポケットにチャックとバリバリ2つ付いていて、さらに後ろからポケットに手を突っ込めない仕組みになっているUNIQLOの上着)を来ていたのだが、今回はポケットにチャックしかついていない上着を着ていってしまった。

ざっとこんなところ。まあタブレットも持っていたのでどうにかなる。しかし、こっちに来てからバックアップを取っていなかったので、これまでの写真が全部飛んでしまった(泣)。ウユニのトリック写真とか、各所の料理の写真とか全部iPhoneで取っていたのに。しかし、もう片方のポケットには現金やカード、パスポートも入っていたので、そちらを取られなかったのは不幸中の幸い。と思うしかない。失意の中、翌日からはボリビアの実質的首都ラパスに向かう。

ポトシで鉱山体験

リアルタイム 5/9 ボリビア
味噌汁が飲みたいです。

5/3
ウユニツアー解散後、とりあえず宿探し。地球の歩き方にも載っているHotel Avenidaに決定。シングル一泊Bs.50(約750円)。ホットシャワー付きと言われたが、ぬるかったのは不満。特にやることなし。

5/4
今日は本当にやることがない。ひとまず、明日のポトシ行きのバスチケットを買いにいく。Bs.30(約450円)。その後市場で腹ごしらえ。リャマ肉たっぷりのスープがBs.12(約180円)。チリで同じものを頼めば500円くらいはしただろう。ボリビアは物価が安いので助かる。その他シャンプー等を購入して日が暮れた。

5/5
日本ではこどもの日。こちらではころもの日。朝一番で鳥の揚げ物を食べる。9時だったか10時だったか忘れたが、ポトシ行きのバスが出発。ポトシまで約5時間とのこと。しかし速度がえげつなく遅いのが気になる。山道が多いとはいえ、下り道でも阿部慎之助並みのスピード。時間もあるのでiPodを取り出す。スカート「CALL」、スピッツ「エスカルゴ」、Number Girl「透明少女」とかを聞いた気がする。特に印象に残ったのがPerfume「SEVENTH HEAVEN」。

久しぶりに聞いたが、旅行中一人で聞くと新鮮だ。First single「ポリリズム」のB面なのだが、メジャーデビュー当時から「終わり」を見据えた曲調と歌詞なのが泣ける。しかし、どの曲を聞いても全体的に日本で聞いたときよりテンポが著しく遅く感じた。高地で聞くとそうなるのだろうか?なんて考えてたら、ポトシの町に到着。これまた地球の歩き方推薦のHostal Compania de Jesusに宿を決める。朝食付きシングル一泊Bs.60(約900円)。熱すぎるくらいのホットシャワーが出るのが嬉しい。バックパックをやっていると、熱々のシャワーを浴びているときが一番幸せに思えてくる。これでさらに湯船に浸かれたら...とか思ってると、ホームシックになるので考えないことにする。日が暮れてきたので、メルカド(市場)へ夕食を取りに行く。

リャマの焼き肉売りのおばちゃん三人衆。値段は一皿Bs.6(約90円)。安いし旨い。この満足感は、チェンマイで食べたパッタイに次ぐ。ちなみにポトシ滞在中に三人衆の肉すべてをいただいたが、一番ひだりのおばちゃんのが一番美味しかった気もするし、毎日おばちゃんが変わっていた気もするが定かではない。他にも、ハンバーガーBs.5(約75円)、モツ煮込みBs.6(約90円)と、屋台飯はどれも安くて大変助かった。やっぱり、安いは正義だ。

5/6
本日はポトシ名物、鉱山ツアーに参加。このポトシという町、標高4000メートルに位置し、16世紀には世界一の銀の産地として栄え、ヨーロッパに大量の銀を送り込んだ。世界史を習ったことがある人なら聞いたことがあるだろう。ツアーの参加費はBs.70(約1050円)。実際に鉱山の中に潜入するので作業着に着替えたのだが、いざ鉱山に。

中はこんな感じで、ツアー内容は結構タフ。途中、本物の作業員とすれ違うので、事前に購入した(させられた)タバコなどを差し入れる。↓は鉱山の守り神。名前は忘れた。

こんな感じでツアー終了。ちなみにポトシの町には日本の中古車がたくさん走っています。

そしてこの日の夜、iPhone盗られます。それについては次回...

ウユニ塩湖 どこまでも真っ白な、地上の雲海

リアルタイム 5/9 ボリビア
ここで断っておきたいのは、現在ボリビアは雨季ではなく乾季。塩湖に水はなく鏡張りのような景色は見れないということ。「なんだあの鏡の写真が見たかったからページ開いたのに、時間と通信料返せ」という人はゴメス。しかし乾季のウユニ塩湖も素晴らしい景色であったので、時間があれば最後までご覧ください。

5/3
ウユニツアー三日目。本日は遂にウユニ塩湖に上陸します。朝、宿を5時に出発してウユニの朝日を見に行く。のだが、途中ガス欠で一時停止。予備のガソリンを入れ換えてどうにかなったのだが、日の出に間に合うかギリギリの時間に。出発前に入れておけよ、アメリカなら訴訟もんだぞ。まあ運転手はこれまでよくしてもらったし、ここはボリビア、時間の流れが違うので文句は言えない。そして(暗くてよく見えないが恐らく)一面真っ白な塩湖地帯へ突入。だんだん東の空が明るくなってきた。本当なら塩湖のど真ん中にあるインカ・ワシ島という小高い陸地から朝日を拝む予定だったのだが、ガス欠事件のせいで時間がなく、そこまでたどり着く前に塩湖の上で朝日を拝見。



いやあ素晴らしい。これがウユニ塩湖。朝日を十分堪能した後、当初の目的地インカ・ワシ島にたどり着き、そこから塩湖を眺める。

どこまでも真っ白。終わることなく続くその白を眺めていると、まるで雲の上にいるかのような気分になる。その後、塩湖に戻ってトリックアートを撮ったのだが、すべて携帯で撮ったためiPhone盗難と共に消失。見せることができないのは残念です。今ごろ盗人が見ず知らずの東洋人のトリックアートを見ながら楽しんでいるでしょう。恥ずかしい。以下、その他写真。


最高の景色を見せてくれたウユニ塩湖を昼頃に去り、車はウユニ郊外の列車の墓場に到着。

文字通り使われなくなった列車が無惨にも放置されている。ある意味ごみ捨て場が観光地になっているのだ。さてさて、長かったウユニツアーもこれで終了。最後はウユニの町で昼食をとって解散。なんとリャマ肉のステーキを食したのだが、これまた携帯で撮ったので写真はありません。ちょっと固かったなあ。

いざ、ウユニツアーへ

リアルタイム 5/7 ボリビア
iPhoneをスラれたので、iPhone撮影の写真をすべて紛失いたしました。渡部陽一も度肝を抜かす素晴らしい写真ばかりだったので残念です。

5/1
本日はついにサンペドロ発ウユニ塩湖2泊3日ツアー初日。宿までピックアップが来るはずなのだが、予定の7:30になっても音沙汰なし。昨日のこともあったので、また来ないのではと不安になったが、結局8時くらいに迎えの車がやって来た。今回のツアーの同伴者は日本人の男性とご夫婦一組、タイ人のぴーたー、加えて自分の5人。ウユニ塩湖到着は最終日の3日目で、それまでにボリビア南部の大自然を満喫する。
まずサンペドロ郊外のイミグレーションでチリ出国手続きを済ませる。しかしここで問題発生。チリ出国に際しては、入国時に貰うPDIというレシートのようなものの提示が必要らしい。サンティアゴの空港でもらった覚えが全く無かったのだが、みんな当然のように持っていたので恐らくどこかで捨ててしまったのだろう。ぴーたー曰く、前にそれをなくしたタイ人が出国に5時間も足止めを食らったとのこと。そんなことになったらツアーに参加できなくなってしまう。もう一回ウユニツアー購入したら今後現金足りなくなること不可避(クレジット使えないし)。やばいやばいと電気シェーバーのごとく震えながら入国審査へ。

自分「まじすまん、PDIないんだけど」
審査官「No plobelemだわ。とりまパスポート見せろや」
自分「え...」

って感じで何事もなく出国スタンプを押してもらえた。復活したフリーザがトランクスに秒で殺られた時並みのあっけなさ。なんで大丈夫だったのかは不明だが、とりあえず一命を取りとめる。その後ボリビア国境でボリビアの入国審査を受けた後、ボリビア側の車に乗り換える。

TOYOTAランドクルーザー。なぜかTOYOSA。この車でこれから三日間ボリビアの大自然を旅する。ここから、ひたすら山道を登っていく。標高mのサンペドロから、3660mのウユニまでの道のりの途中、標高は5000m近くの高原を乗り越えないといけない。そのため、高山病を発症するリスクが常に伴う。地球の歩き方大先生によると、

高山病は、短時間に低地から高地に移動した際に、低気圧、低酸素に体が順応できずに起こる症状。(中略)高山病の症状は、息切れ、心臓がドキドキする、軽い頭痛や倦怠感から、耳なり、吐き気、腹部膨張感など人によってまちまち。(中略)死に至る場合もある。


死に至る場合もある。恐ろしい。ツアー前に、同じツアーに参加した人のブログを拝見したが、まんまと頭痛と吐き気に襲われていて笑えない。こんな体験談を見てしまったので、読みたくもない雑誌に目を通して気を紛らわしながら歯医者の順番を待っている時分、もしくは坂を登りつつあるジェットコースターの故障を願っている時のごとき恐怖に、出発直後は苛まれていた。しかし、この高原を越えなければウユニ塩湖へは到達できない。手をこまねいて過ごすわけにもいかないので対策を打つ。まず歩き方大先生の指示にしたがって、走り回らずに深呼吸をしながらゆっくり歩く。そして、代謝をよくするために水をたくさん飲む。この二点を徹底した。特に水に関しては、サンペドロでペットボトルを買い込み、一日4リットル近くを摂取した。水中毒が心配になるほど。しかしこれが効を奏したのか、周りの参加者が高山病に苦しんでいる中、ほとんど体調を壊さなかった。
さてさて、先にも記した通りぴーたーというタイ人男性が同乗していた。このぴーたー、実はプロのカメラマンで世界中をバックパックしながら写真を撮り続けている。当然カメラに詳しく、いろいろ教えてもらったりしたし、まあ悪いやつではないとは思うんだが、人間的にいささか欠陥があるのがたまに傷。まあ欠陥といっても、 「俺はカメラマンなんだから当然の権利だ」と言って車で一番快適で景色も良い助手席を道中一度も譲らなかったり、「そのカメラと技術じゃ、お前が旅行に費やした金と時間は無駄になってるわ」といい放ったりするぐらいである。そんなぴーたーが、「俺はキリマンジェロでも動き回ってたからこんな所余裕だわ」と豪語して走り回っていたら、見事に軽度の高山病になるという体を張ったギャグを披露してくれた時は、思わずガッツポーズ心配してしまった。
こんな愉快な仲間と共に、車はウユニへと向かう。道中に立ち寄ったスポットについては、写真を見た方が分かりやすいだろう。

名前忘れたけれど、どこかのラグーナ。白い雪をまとったアルプスのごとき山々が水面に反射してとてもキレイ。

水面が青く染まるラグーナ・ベルデ。北海道にもこんな湖があったような。。。

キツネがお出迎え。餌が目当てだったかもしれないが、あいにく見ず知らずの獣にものを与えるほどこちとて寛大ではない。

赤い湖と、フラミンゴ達。ラグーナ・コロラダ。なんで赤い色なのかは偉い人に聞いてください。

ラグーナ・コロラドの付近で撮影。

こんな感じで一日目が終了。当然夜は宿に泊まるのだが、高原のど真ん中にあるのでとても寒い。外に星を見に行こうかと思ったのだが、あまりの風の冷たさに3秒でギブアップ。一日中車に揺られていたので疲労もありクタクタ。そんな中、同じ行程をこなしたはずの欧米人が「ウェーイ!!!!」って感じでワイン瓶何本も持って極寒の外に飛び出して行ったのを見て、「ああキング牧師、依然人種の壁は厚し」と一人唸ってしまった。

5/2
ツアー二日目。初日と同様、ひたすら高原を駆け抜ける。以下写真

通称「石の木」。

道中の砂漠道で一枚。

リャマの牧場。

他にもいろいろ写真撮ったけれども大体似たり寄ったりなので割愛。どれも素晴らしい景色なのだが、二日も湖ばっかり見てると流石にちょっと飽きてきた。疲れもピークで、今日は早く宿で休みたいなと思っていると、またしてもぴーたーがやってくれました。どうやら旅行会社ではラグーナ・オンダという所に行くと聞かされていたのだが、そこを素通りしたので怒っているらしい。それだけならぴーたーに言い分があるのだが、ラグーナ・オンダという湖、歩き方にのっているわけでもなく、同乗者のだれもその存在を知らなかったような場所である。そこで、

自分「そのラグーナ・オンダっていうのにはなにがあるの?」
ぴーたー「知らん」

と来るから頭に来る。何か見たい物があった訳ではなく、ただ行くと言われたところに行かないから怒っているだけなのである。終いには「今からラグーナ・オンダに引き返せ」と言い出す。ああめんどくさい。こちとら早く宿に行って寝たいんじゃ(怒)。しかし冷静になって考えると、契約の履行という観点からするとぴーたーに非はない(はず)。逆に契約違反(だったのかよく分からないけれど)を「めんどくさい」という理由で見逃した自分が柔軟だったのか、都合の良いように扱われたのか、その辺は一考の価値がありそうだ。結局ぴーたーがおれてツアー続行。本日の宿は昨日よりは大部ましで、寝袋なしでも過ごすことができた。外も風が吹いていないので、星空を一人見に行くことにした。3分も歩くと周りは全くの草原で、まるで宇宙の中にいるのではと錯覚するような満天の星空を拝むことができた。天の川を見ながらまったりしていると、遠くで野犬の鳴き声が聞こえる。それもだんだん近づいてくるような気がする。ついに近くで足音が聞こえたが、「その声は、我が友、李徴子ではないか?」と訪ねるわけにもいかない。「狂犬病」の三文字が頭をよぎり、奇行種のごとき形相で宿に駆け戻った。部屋にたどり着いたときには、少し息が上がっていた。

サンペドロ 月の谷と壮大な砂漠

リアルタイム 5/3 ボリビア
現在富士山並みの標高にいます。酸素と共にユーモアも不足しているようで、書いてみたらつまらない文章になってしまいました。ただ結構綺麗な写真がとれたので、写真だけでもご覧ください。

4/28
サンペドロ・デ・アタカマのバスターミナルに到着。カラマまでのフライトが遅れたせいもあり、日はすっかり暮れてしまい心もとない。ひとまず、ホステルワールドで予約しておいた宿に向かう。バスターミナルから徒歩3分ほどの位置だったのは幸いである。宿の写真は撮り忘れてしまったが、詳細はこんな感じ。料金は金曜以外の平日はドミトリー一泊6900チリペソ(約1100円)で、それ以外の曜日はもう少し高い。一応ホットシャワー付だがとてもぬるかった。さて、このサンペドロ・デ・アタカマ、チリ北部の砂漠のど真ん中にある町で、標高がなんと2400メートル。そのため、高山病にならないかビクビクしていた。 地球の歩き方大先生によると、低酸素な高地で高山病にならないためには、①過度な運動②食べ過ぎ③アルコールの摂取を控えるようにすべしとのこと。同じ宿の宿泊者のドイツ人に誘われて、その知り合いのブラジル人と夜ご飯を食べに行ったのだが、どうやら彼らはお酒を飲むようだ。もちろん自分は歩き方大先生の忠告どおり、お酒など断じて飲まない、そのつもりだったのだが当然の流れで酒を進められる。もちろん飲まない。ここは遠く南米の地、日本のように周りの空気に合わせるなんてことには断じて応じない。それに旅もまだまだ序盤、ここで高山病にかかるわけにはいかない。I am NOと言える日本人。オサケダメゼッタイ。断じて飲まん!

ブラジル人「酒飲むっしょ?」
自分「......はい」

....てな感じで注文してしまいました。「NO」と言えない日本人とは僕のことです。。はい。しかし結局お酒を飲んでもなんともなく、標高2000メートル代じゃあ高山病にかかる恐れはほとんどないようです。食事を終え、宿までの帰路でふと上を見上げるとそこには満天の星空が広がっていた。砂漠の町サンペドロの星空は世界一との評判もあるようだ。写真に写せないのが残念である。

4/29
昨日、2泊目の延長を申し込んで承認されたはずだったのだが、宿主「すまんな、今日満員だから無理や」ということで、仕方なく近くの別の宿に移る。

ドミトリー一泊8,000チリペソで、十分熱いホットシャワーが使える。さらにコーヒー、紅茶が飲み放題で、結果的に宿を移れて正解だったかもしれない。その後サンペドロの町に出かける。町並みはこんな感じ。

とても小さな町なのだが旅行者が多く、昼はもちろん夜でもメインストリートに人通りは絶えない。観光客の目当てはひとつに郊外にある「月の谷」やラグーナ(干潟)への日帰りツアーであり、もうひとつはボリビアのウユニ塩湖へと向かうツアーである。自分も早速旅行会社でツアーを組むことにする。この街には数多の旅行会社があるのだが今回自分は二つの会社を使った。一つ目がacatama connectionで、ここでは翌日朝のラグーナツアー(25,000チリペソ、約4000円)と夕方の月の谷ツアー(10,000チリペソ、約1700円)に申し込む。二つ目が地球の歩き方にも乗っているpamela tours。ウユニ塩湖行きの2泊3日ツアー(90,000チリペソ、約15000円)を購入。ウユニツアーはカードで支払いができなかったので、ATMで現金を引き出そうと思ったのだがなぜかできない。visaとmaster cardの二枚持っていたのだがどちらもダメ。仕方なく手持ちの現金で支払うはめになる。とりあえず宿に戻り、テンションマックスの欧米人たちに日本語とHARAKIRIの極意を伝授して一日が終わった。

4/30
本日は午前にラグーナツアー、午後に月の谷ツアーに参加する予定。ラグーナツアーは7:30までに宿にピックアップが来ることになっいるので6:30に起きて準備万端で待っていたのだが、全く迎えが来ない。まあ日本みたいに1分遅延したらツイッターで袋叩きみたいな風土ではないのだから辛抱強く待っていたのだが、8:30になっても来ない。さすがに遅いと思い、申し込んだatacama conectionに乗り込むとどうやらドライバーが宿の場所がわからずそのまま行ってしまったらしい。日本ならあり得ない話だが、ラグーナにそこまで行きたかったわけではないし、お金もちゃんと戻ってきたのでいいかって感じ。しかもクレジットで支払ったのに現金で帰ってきた。ATMが使えず現金が不足ぎみだったのでこれは逆に助かった。午後の月の谷ツアーは旅行会社出発だったので問題なく参加できた。バスに乗り込みいざ月の谷へ。

こんな感じ。谷の隙間を進んでいく。

その後、別の場所に移動して砂丘を鑑賞。

まるで青と茶の二色の絵の具だけで彩った絵画のようだ。以前見たナミビア砂漠の写真にとても似ていて感動。最後は丘の上でサンセットを拝む。

さてさて明日はいよいよウユニツアーに出発です。

チリ まとめ

リアルタイム 5/4 ボリビア

チリを出国したので、チリについてまとめてみます。

治安は抜群によい。サンティアゴではビビって夜は出歩かなかったですが、たぶん人通りの多いところなら夜でも問題はないはずです。サンペドロはとっても小さな町なんですが、観光の町なので結構遅くまで人通りがあり、夜歩いても全く問題ない。もちろん最低限の注意は必要で、スリや置き引きといった軽犯罪には気を使わないといけない。まあ隠し球を喰らわない程度の警戒心を持っていれば大丈夫です。
物価は日本より若干安い程度なので豪遊はできなかった。まともにご飯を食べるなら4,000チリペソ(約650円)は必要。ただサンティアゴの市場の野菜はとても安いので、自炊すると食費は結構浮く。缶ビールはたしか600チリペソ(約100円)くらい。宿代は安くて6,000チリペソ(約1000円)。
観光に関して、サンティアゴに見るべきものはほとんどない。バルパライソは確かに絶景であったが、それだけをわざわざ見に地球の裏側まで飛んでいくほどとは言えない。対してサンペドロとアタカマ砂漠は絶対に行くべきと言える。日本ではあれだけの砂漠と荒野を拝むことはできないだろうし。 今度来る時はパタゴニアにもぜひ行ってみたい。
入出国に関して、重要な点がひとつ。入国時にPDIというレシートのようなものをもらうのだが、これが出国に際して必要となる。それを知らずに入国したので、出国時にだいぶ焦った。サンティアゴの空港から入国したのだが、全くもってPDIをもらった覚えがない。結局PDIがなくても出国できたが、今後チリに来る人は注意が必要だ。