ここしばらく(1/1〜8)

 

さくらももこ 『ちびまる子ちゃん』を旅する (38) (別冊太陽 太陽の地図帖 38)

さくらももこ 『ちびまる子ちゃん』を旅する (38) (別冊太陽 太陽の地図帖 38)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2019/12/24
  • メディア: ムック
 

年始は何をしていたのかよく覚えていない。いつの間にか過ぎ去っていきやがった。悲しい。休日最終日に購入した別冊太陽の『ちびまる子ちゃん』特集を貪るように読んだ記憶だけが残った。表紙がもう素晴らしか。一冊まるまるまる子。本来ならすっかり忘れ去られてしまうような70年代あのころカルチャーをポップに昇華させていたんだなと気付かされる。あのころ。さくらももこにとっての70年代は自分にとってのゼロ年代だ。そういえば、ゼロ年代を回顧する取り組みに殆ど出会ったことがない。アナログテレビのような不鮮明度こそこのディケイドの特徴だと思う。今度さくらももこエッセイの猿真似をしてみようと思った。

『映像研には手を出すな!』は久しぶりにビビッとはまるアニメだ。小気味の良い台詞回しが生み出す独特のテンポに乗っかりながら、何にもならず浪費される青春の日々。『四畳半神話大系』で魅せた湯浅監督の真骨頂が見事に再現されている。想像力が現実に染み出していく様が堪らない。「まったくこの無駄なエネルギー、何かに活用できないものですかね」という台詞が最高だ。chelmicoの主題歌もいいよね。そういえば去年の夏は鈴木真海子がマイブームだった。ということで『contact』を聴き直したらヘビーローテーション。夏だよね。やっぱり夏が好きだ。

 

小説では、飛浩隆『自生の夢』にガツンとやられた。内面の感覚や言葉が概念として立ち現れる世界の話。これまでSFはあまり読んでこなかったが、損してたよ。これから大森望を目指します。

自生の夢 (河出文庫)

自生の夢 (河出文庫)