スピッツ『オーロラになれなかった人のために』

オーロラになれなかった人のために

オーロラになれなかった人のために

 

 エスキモーの言い伝えによると、死んだ人間はオーロラになるという。「オーロラになれなかった人」とは、「死んでも死にきれなかった人」であろうか。死と生の境界線は日常の感覚よりもはるかに曖昧で、その間を魂は簡単に飛び越えていく。それは生から死への一方向だけでない。逝っちまったあいつのことを想うとき、そいつはひょっこり蘇る。そう信じていたいし、思い出すことがこっちに留まる人間の役目では。なんだか説法みたいになってきたが、別に新興宗教を開いて一山の財産を築こうとか思っているわけじゃなく、ぽえまーとして認めてほしいわけでもなく(多少の承認欲求は認める)、ただ単純に色んなことを忘れずに長生きしてーなーってこと。草野正宗が歌っているのも、多分そういうことなんだろう。

今日一日だけでいい 僕のとなりでうたっていて

 

うみねこ