BEST BOOKS 2018
対象は2018年に刊行された単行本および文芸誌に掲載された文章。
20. 古川真人『窓』
19. 畑野智美『水槽の中』
18.岩井圭也『永遠についての証明』
17. 古市憲寿『平成くん、さようなら』
16. 町屋良平『1R1分34秒』
15. 多和田葉子『胡蝶、カリフォルニアに舞う』
14. 村田沙耶香『地球星人』
13. F『真夜中乙女戦争』
12. 武田綾乃『青い春を数えて』
11. 久保寺健彦『青少年のための小説入門』
10. 石井遊佳『象牛』
9. 鴻池留衣『ジャップ・ン・ロール・ヒーロー』
8. 村上春樹『三つの短い話』
7. 角幡唯助『極夜行』
5. 国分拓『ノモレ』
4. 平野啓一郎『ある男』
3. 町屋良平『しき』
2. 武田綾乃『その日、朱音は空を飛んだ』
1. 森見登美彦『熱帯』
『熱帯』現実の存在を忘れさせるほどのイメージの洪水。もともと森見氏のファンであるということを差し引いてもその熱量は圧倒的であった。武田綾乃、町屋良平という次代を担う作家に出会えたことも僥倖。完成度では『ある男』が群を抜いていただろうか。芥川賞受賞作『送り火』はラストの波乱が死ぬまで胸に残ると確信。そして『ノモレ』『極夜行』といった優れたノンフィクション作品には読書の幅を広げてもらえた。本年の潮流のようなものにまで触れられれば良かったが時間がないので割愛。来年は床が抜けるほどの本を浴びたい。